【建設業許可の取り方】建具製作技能士で建具工事業の許可が取れる!

内装工事を請け負いたいけど、建設業許可が必要になると面倒そう……
業種追加をしたいけど、技術者の確保がネックになっている……

そんな時に頼りになるのが、畳製作技能士という国家資格です。

この資格があれば、建具工事業の建設業許可を取得する際に“専任技術者”として認められるため、許可取得や業種追加をスムーズに進めることができます。

しかもこの資格、対象となる工事の幅が広いのが特徴。たとえば——

  • 金属製建具取付け工事
  • サッシ取付け工事
  • 金属製カーテンウォール取付け工事
  • シャッター取付け工事
  • 自動ドア-取付け工事
  • 木製建具取付け工事
  • ふすま工事

といった、住宅・店舗・オフィスなどの内装に関するさまざまな工事に広く対応しています。だからこそ、持っていると現場でも、許可取得でも非常に強力なのです。

このページでは、建具製作技能士がどのような業種の建設業許可を取得できるか紹介します。

建具製作技能士とは

「建具」とは、建物に設置される扉や仕切りなどの可動式構造物のことを指し、使用される場所によって大きく2種類に分けられます。

  • 外部建具:玄関ドア、窓、雨戸など、風雨から建物を守り、外観の印象を整える役割を果たします。
  • 内部建具:室内のドア、クローゼット扉、ふすま、障子、欄間など、空間を仕切り、居住性や美観を高める役割を持ちます。

中でも木製建具には、細やかな組子細工(200種類以上もの意匠が存在)や高精度な加工技術が求められ、日本の伝統技術が詰まった職人技とも言える分野です。

こうした建具の設計・製作・取付などに関わる技能を認定するのが、建具製作技能士という国家資格です。

この資格は1級と2級がありそれぞれの技能レベルで認定されます。

建設業許可を取得するための要件について

建設業許可を取得するためには、いくつかの厳格な要件をクリアしなければなりません。これらの要件を満たしていないと、申請しても許可を得ることはできません。特に、専任技術者の配置は、建設業許可を取得するための重要なポイントです。

  1. 経営業務に関わる方の中に、経営業務管理責任者を置く必要がある
  2. 工事に関わる契約を結び、見積もりを行う営業所を設置する
  3. 許可を受けたい業種の専任技術者を配置する必要がある
  4. 財産的信用の基準を満たしている
  5. 欠格事由に該当していないこと

この中で、今回のテーマに関わりのある3.の専任技術者についてご説明します。

【許可を受けたい業種の専任技術者を配置する必要がある】

営業所(本店等)に常勤する専任技術者がいることです。専任技術者の要件は一般建設業許可と特定建設業許可で異なりますが、一般建設業の場合は常勤している従業員のうちつぎの4つのいづれかの要件を満たす必要があります。

  1. 定められた国家資格を持っている
  2. 定められた国家資格+資格取得後一定の実務経験がある
  3. 指定学科を卒業し、学歴に応じた実務経験がある
  4. 10年以上の実務経験がある

建具製作技能士は強力な武器!

そこで1級技能士はパターン12級技能士はパターン2に該当し、建設業許可の取得において非常に強力な武器になります。なお、2級技能士は資格合格後、3年の実務経験を証明すればよいです!

10年以上の実務経験の証明は不要なので、建設業許可を取得しやすくなることはもちろんですし、すでに取得している建設業許可の業種を増やすことが可能になります。

建設業許可における下記の業種の専任技術者になることができます。

  • 建具工事業

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3年間の実務経験の証明方法

実務経験の証明方法は、現在所属している会社(自分の会社や個人事業主)での経験を使用する場合前職での経験を使用する場合によって変わります。

現在所属している会社(自社や事業主・元事業主)

建設業許可がない現在所属している会社または個人事業主(元事業主)として3年以上の実務経験を積んできた場合、工事を行っていた証明をしなければいけません。その証明方法は工事に関する請求書+入金記録といった書類の提出です。

「書類がない!」という相談は、本当によくあります。3年以上しっかり工事をしてきたにも関わらず、証明書類が手元に残っていない――

ですが、あきらめる必要はありません。

請求書は、確定申告時に税理士にコピーを渡しているケースは多いと思うので、税理士に確認するのもいいでしょう。

通帳がなくても、入金記録は過去10年分まで取引明細書発行してもらえることが多いので銀行に問い合わせましょう。

入金記録さえ入手することができ、かつ、工事実績が確実にあるのであれば、証明する方法はいくつもあります。

なお、申請する都道府県によっては、請負契約書、注文書+請書、請求書+入金記録がいらないケースもあります。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県を1都3県ごとにまとめましたので、ご確認ください。

都道府県(元)個人事業主の経験法人役員・従業員の経験
東京都①確定申告書(受付印のあるもの)
②請求書+入金記録
(証明期間分:3か月ごとに1件
①社会保険の加入記録
②請求書+入金記録
(証明期間分:3か月ごとに1件
神奈川県請求書+入金記録
(証明期間分:1年ごとに1件
or
確定申告書(業種欄に工事がわかるものに限る)(必要年数分)
①登記事項証明書(役員のみ)or
社会保険の加入記録
②請求書+入金記録
(証明期間分:1年ごとに1件
or
確定申告書(業種欄に工事がわかるものに限る)(必要年数分)
埼玉県請求書+入金記録
(証明期間分:3か月ごとに1件
①登記事項証明書(役員のみ)or
社会保険の加入記録

②請求書+入金記録
(証明期間分:3か月ごとに1件
千葉県①確定申告書(受付印のあるもの)or
市町村発行の課税証明書
※確定申告書が紛失、かつ、課税証明書が発行期間を過過ぎてしまった場合、②を1年ごとに2件
②請求書+入金記録
(証明期間分:1年ごとに1件
①社会保険の加入記録
②請求書+入金記録
(証明期間分:1年ごとに1件

<個人事業主の経験について>

個人事業主の確定申告書は、原則紛失してしまった場合は事業主での工事経験を証明できない場合が多いですが、埼玉県と神奈川県ではなくてもOKとされています。

<工事実績証明について>

工事経験の証明について、東京都・埼玉県は3か月ごとに1件の実績確認書類が必要ですので、3年間証明する場合は計12件以上の実績資料が必要になります。

ですが、千葉県・神奈川県は1年ごとに1件で大丈夫なため、3年間証明する場合はわずか3件~4件程度の実績資料でクリアできるのです。

しかも、神奈川県は確定申告書の業種や事業種目に「該当の工事」についての記載があれば、請求書などは一切不要になるケースもあり、かなりスムーズに許可が取得できるでしょう。

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建設業許可のある前職で実務経験を積んだ場合

許可がある前職で実務経験がある場合、基本的には許可通知書を提出することで証明することができます。しかし、すでに退社している場合は協力を得ることができないケースはよくあります。

その場合、次の方法で証明を進めることができます

  1. 会社の許可を取得した都道府県を確認
    許可を取得していた都道府県をまず確認することが重要です。
  2. 東京都や神奈川県の場合
    行政に対して「会社名」「営業所の住所」「当時の代表取締役」を伝えることで、その会社がいつからいつまで許可を取得していたのかの情報を提供してもらえる場合があります。

これらの情報から証明することができるので、諦めずにまずは行政書士等の専門家に相談をしながら進めていくべきでしょう。

建設業許可のない前職で実務経験を積んだ場合

許可のない前職での経験の場合は、ハードルがかなり高くなります。

まず、実務経験を証明するためには、請負契約書、注文書+請書、請求書+入金記録といった証明書類が必要になります。

前職の協力が不可欠なため、証明ハードルは非常に高いです。当時の取引先と関係性が続いているのであれば、そこからクリアの糸口を見つけていくことも方法です。

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経営業務の管理責任者もハードルが高いです

建設業許可を取得する際につまずきやすいのが、「経営業務の管理責任者(経管)」の要件です。
この要件は、常勤している取締役のうち、以下のいずれかを満たす必要があります。

▼経営業務の管理責任者として認められるパターン

  1. 建設業に関して5年以上取締役として経験のある者(←メインで使うのはこれです)
  2. 建設業に関して5年以上取締役に準ずる地位(例:建設部長)にあり、経営業務のある者
  3. 建設業に関して、6年以上取締役に準ずる地位があるものとして、経営業務を補佐する業務に従事した経験がある者
  4. 建設業に関して2年以上役員等として経験を有し、かつ5年以上役員又は役員に次ぐ職制上の地位にあるもの。さらに5年以上財務管理、労務管理、業務運営管理の従事した者を補佐としておくこと。
  5. 5年以上役員としての経験を有し、かつ建設業に関して2年以上の経験があるもので更に、5年以上の財務管理、労務管理、業務運営管理に従事した補佐役をおくこと。

中小企業や個人経営に近い会社の場合は、「5年以上取締役としての経験(パターン1)」での証明が現実的です。

(例)
・建設会社の取締役として5年以上の経験がある。
・個人事業主として5年以上の経験がある。
・建設業許可を取得している建設業者の令3条の使用人(支店長)として5年以上の経験がある。

専任技術者の要件とは異なりますので、違いをきちんと把握しておきましょう!

経営業務の管理責任者の要件証明には判断が難しいこともありますので、今すぐ無料相談をご活用ください!

経営業務の管理責任者も専任技術者も常勤証明が大変です

「経営業務の管理責任者」も「専任技術者」も必ず営業所に常勤させる必要があります。

そして、その常勤性は原則、事業所名称に申請会社が記載された「健康保険証」にで証明します。しかしマイナ保険証に移行後に入社した方や令和7年12月以降は健康保険証では証明することができませんので、下記書類が必要になります。

※申請する都道府県によって書類が変わりますので注意が必要です。

▼健康保険&厚生年金で常勤性を証明する方法

  • 健康保険・厚生年金保険被保険者に関する標準報酬決定通知書
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者に関する資格取得確認及び標準報酬決定通知書

▼厚生年金関係で常勤性を証明する方法

  • 厚生年金保険の被保険者記録照会回答票
  • 資格取得届(新規に認定する者に限る)
  • 厚生年金保険70歳以上被用者該当届※70歳以上の新規に認定する者に限る
  • 厚生年金保険70歳以上被用者該当及び標準報酬月額相当額のお知らせ

▼住民税関係で常勤性を証明する方法

  • 住民税特別徴収税額通知書(徴収義務者用)
  • 住民税特別徴収切替届出※新規に認定する者に限り

▼健康保険組合関係で常勤性を証明する方法

  • 資格証明書

なお、採用した直後に常勤性を証明するのは、下記3パターンしかないかなと思います。

  • 健康保険・厚生年金保険被保険者に関する資格取得確認及び標準報酬決定通知書
  • 厚生年金保険の被保険者記録照会回答票
  • 住民税特別徴収切替届出

これらは手続きを行う中で、厳しくチェックされる項目なので注意しておきましょう。

なお、実際に常勤はしているのに、他社からも給料が発生していることで、「健康保険・厚生年金保険被保険者に関する標準報酬決定通知書」に他社の給料等の情報が載っていることも多いです。その場合は常勤性が認められないことが多いので非常に”やっかい”です。

また、以前は健康保険証だけで常勤性を証明できていたので、いわゆる有資格者を名義貸しのような方法でも建設業許可をとれていたケースも多いようですが、健康保険証が廃止された関係で常勤証明に関してはかなり厳しくなりました。”証明書類が揃えられるか不安”など、お困りの方はお気軽に無料相談をご活用ください。

建具製作技能士で建設業許可を取得したい方へ

建具製作技能士の資格をお持ちであれば、確かに建設業許可を取得するための大きなステップは踏んでいます。しかし、許可申請には他にもクリアすべき多くの厳しい要件があり、ちょっとしたミスや手続きの抜け漏れが大きなトラブルに繋がります

たとえば…

  • 必要な書類を集めるのに想像以上に時間がかかる
  • 事業の規模に見合った適切な許可業種を選べない
  • 資格があっても他の条件(財産的信用や欠格事由など)で許可が下りないことも…

これらの問題に直面した場合、後から修正や再申請が必要となり、時間とコストがかかるだけでなく、事業の開始が遅れる可能性も。自社だけで手続きを進めるのは、リスクを抱えることになります。

「これで本当に大丈夫かな?」と少しでも不安があるなら、今すぐウィルホープ行政書士事務所に相談を!手続きに精通した行政書士が、確実にサポートし、スムーズに許可を取得できるようお手伝いします。

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