【建設業許可】熱絶縁施工技能士で熱絶縁工事業の許可を取ろう!

熱絶縁施工技能士とは、各都道府県の職業開発能力協会が実施する技能検定の熱絶縁施工に合格した人に与えられる国家資格です。

熱絶縁施工技能検定においては、熱絶縁工事の施工に必要な技能を測る試験が行われます。

熱絶縁施工技能士とは

熱絶縁は、熱の放散を少なくする保温と熱の浸入を防ぐ保冷があります。オフィスビル、マンションそして工場などの建物の中には、冷暖房設備や各種の熱搬送設備などがあります。それらの機器、配管などの熱の損失を防ぐため、各種の保温保冷材を加工して取り付ける工事が熱絶縁工事で、省エネルギー、地球温暖化対策として、今後益々重要な役割を担うこととなります。

そして、熱絶縁施工技能士は、それらの熱絶縁工事に関する技能を認定する国家資格です。

「熱絶縁施工技能士」は、厚労省が所管する技能検定制度の一種であり、都道府県職業能力開発協会が認定試験を実施しています。

「熱絶縁施工技能士」には1級・2級・3級があり、合格すると1級は厚生労働大臣から、2級・3級は各都道府県知事からそれぞれ合格証書が交付され、「技能士」を称することができます。

そして、熱絶縁施工技能士の資格を得ることで、熱絶縁工事についての専門的知識・技術を有しているとお墨付きをもらえるのです。

熱絶縁施工技能技能検定の受験資格

熱絶縁施工技能検定の受験資格は、学歴等に応じて下記のとおりになっております。

▼2級の受験資格

学歴等必要な実務経験年数
通常3級合格後
実務経験のみ2年0年
専門高校卒業0年0年
専修学校(大学入学資格付与課程)卒業0年0年
短期大学卒業0年0年
高等専門学校卒業0年0年
高校専攻科卒業0年0年
専修学校(大学編入資格付与課程)卒業0年0年
大学卒業0年0年

▼1級の受験資格

学歴等必要な実務経験年数
通常2級合格後3級合格後
実務経験のみ7年2年4年
専門高校卒業6年2年4年
専修学校(大学入学資格付与課程)卒業6年2年4年
短期大学卒業5年2年4年
高等専門学校卒業5年2年4年
高校専攻科卒業5年2年4年
専修学校(大学編入資格付与課程)卒業5年2年4年
大学卒業4年2年4年

試験日

技能検定は、年1回行われます。

試験区分試験日
実技試験例年6~9月頃
学科試験例年7~9月頃

2級熱絶縁施工技能検定の試験内容

学科試験科目範囲
1. 熱絶縁熱絶縁の基礎知識
2. 関係法規建築基準法関係法令、消防法関係法令、廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律関係法令、地球温暖化対策の推進に関する法律及び建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律関係法令のうち、熱絶縁工事に関する部分
3. 安全衛生安全衛生に関する詳細な知識
4-1. 保温保冷施工法日本工業規格に定める保温保冷工業施工標準、図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号
配管図の種類
保温保冷工事に使用する器工具及び機械の種類、用途及び使用方法
保温保冷工事の施工方法
保温保冷工事における欠陥の種類及び原因並びにその防止方法及び補修方法
保温保冷工事の施工計画
保温保冷工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
保温保冷工事の対象となる設備の機器及び配管の種類及び機能
保温保冷工事の関連工事の種類及び施工方法
保温保冷工事用材料の種類、規格、性質及び用途
4-2. 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱施工法日本工業規格に定める吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材、図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号
断熱工事に使用する機械の種類、特徴及び操作方法
断熱工事の施工方法
断熱工事における欠陥の種類及び原因並びにその防止方法及び補修方法
断熱工事の施工計画
断熱工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
断熱工事の対象となる建築物及び設備
断熱工事の関連工事の種類及び施工方法
断熱工事用原材料の種類、性質及び用途

※4-1または4-2のうちいずれか1科目を選択

実技試験科目範囲
1. 保温保冷工事作業保温保冷工事の施工
2. 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業断熱工事の前処理
断熱工事の施工

※1または2のうちいずれか1科目を選択

1級熱絶縁施工技能検定の試験内容

学科試験科目範囲
1. 熱絶縁熱絶縁の基礎知識
2. 関係法規建築基準法関係法令、消防法関係法令、廃棄物の処理及び清掃に関する法律関係法令、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律関係法令、地球温暖化対策の推進に関する法律及び建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律関係法令のうち、熱絶縁工事に関する部分
3. 安全衛生安全衛生に関する詳細な知識
4-1. 保温保冷施工法日本工業規格に定める保温保冷工業施工標準、図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号
配管図の種類
保温保冷工事に使用する器工具及び機械の種類、用途及び使用方法
保温保冷工事の施工方法
保温保冷工事における欠陥の種類及び原因並びにその防止方法及び補修方法
保温保冷工事の施工計画
保温保冷工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
保温保冷工事の対象となる設備の機器及び配管の種類及び機能
保温保冷工事の関連工事の種類及び施工方法
保温保冷工事用材料の種類、規格、性質及び用途
4-2. 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱施工法日本工業規格に定める吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材、図示法及び材料記号並びにその建築製図通則に定める表示記号
断熱工事に使用する機械の種類、特徴及び操作方法
断熱工事の施工方法
断熱工事における欠陥の種類及び原因並びにその防止方法及び補修方法
断熱工事の施工計画
断熱工事の施工設備の種類、構造及び使用方法
断熱工事の対象となる建築物及び設備
断熱工事の関連工事の種類及び施工方法
断熱工事用原材料の種類、性質及び用途

※4-1または4-2のうちいずれか1科目を選択

実技試験科目範囲
1. 保温保冷工事作業保温保冷工事の段取り
保温保冷工事の施工
2. 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱工事作業断熱工事の段取り
断熱工事の前処理
断熱工事の施工

※1または2のうちいずれか1科目を選択

これに合格することで、熱絶縁施工技能士の資格を得ることができます。

建設業許可を取得するための要件について

この資格を取得後、どうやったら建設業許可が取れるのでしょうか?

まず初めに建設業の許可を申請する際に、必ず下記の要件をクリアしておかなければ許可はおりません。

  1. 経営業務に関わる方の中に、経営業務管理責任者を置く必要がある
  2. 工事に関わる契約を結び、見積もりを行う営業所を設置する
  3. 許可を受けたい業種の専任技術者を配置する必要がある
  4. 財産的信用の基準を満たしている
  5. 欠格事由に該当していないこと

これらの要件は、内容も複雑で厳しい条件などが含まれます。

この中で、今回のテーマに関わりのある3.の専任技術者についてご説明します。

▼許可を受けたい業種の専任技術者を配置する必要がある

営業所(本店等)に常勤する専任技術者がいることです。専任技術者の要件は一般建設業許可と特定建設業許可で異なりますが、一般建設業の場合は常勤している従業員のうちつぎの4つのいづれかの要件を満たす必要があります。

  1. 定められた国家資格を持っている
  2. 定められた国家資格+資格取得後一定の実務経験がある
  3. 指定学科を卒業し、学歴に応じた実務経験がある
  4. 10年以上の実務経験がある

そこで1級・2級熱絶縁技能士ともに国家資格なのですが、2級に関しては資格取得後一定の実務経験を有していなければ専任技術者となることはできません。

専任技術者になることができる建設業種

1級熱絶縁施工技能士2級熱絶縁施工技能士は、建設業許可における下記の業種の専任技術者になることができます。

  • 熱絶縁工事業

※2級の場合は、試験合格後3年以上の実務経験を証明する必要あり

2級の場合の3年間の実務経験を証明する方法

3年間の実務経験を証明するケースについてよく相談をうけるのはこの2つのパターンに分かれます。

  1. 熱絶縁工事業の建設業許可のある業者で3年以上実務経験を積んだ場合
  2. 熱絶縁工事業の建設業許可のない業者で3年以上実務経験を積んだ場合

①熱絶縁工事業の建設業許可のある業者で3年以上実務経験を積んだ場合

許可がある業者での経験の場合は、基本的には、許可通知書を用意するだけで証明できます。

しかし、熱絶縁工事業の建設業許可を取得している他社での3年以上の実務経験を有しているものの、協力を得ることができないということはよくあります。

建設業許可の場合は、まずはその会社がどこの都道府県で許可を取得していたかを確認しましょう。東京都や神奈川県の場合は、行政に「会社名」「営業所の住所」「当時の代表取締役」を伝えるだけで、いつからいつまで許可を取得していたか教えてくれる場合があります。また大阪の場合は行政文書の開示請求をすることで許可状況が記載された文書(黒台帳と呼ばれています)を手に入れることができます。

②熱絶縁工事業の建設業許可のない業者で3年以上実務経験を積んだ場合

建設業許可を取得していない会社での経験の場合は、ハードルがかなり高くなります。

まず、熱絶縁工事業に関する実務経験を3年以上証明するためには、その会社での熱絶縁工事業に関する請負契約書注文書+請書請求書+入金記録といった証明書類が必要になります。

前職の経験を証明したい場合は、当時の会社に協力を依頼することしかできないので、かなりハードルは高くなりますが、当時の取引先と関係性が続いているのであれば、そこからクリアの糸口を見つけていくことも方法です。

諦めずにまずは行政書士等の専門家に相談をしながら進めていくべきでしょう。

熱絶縁工事業の建設業許可を取得して請け負える工事

工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事についてはこの熱絶縁工事業と呼ばれます。

この区分に該当する工事の例としては次のものがあります。
例:冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備又は燃料工業、化学工業等の設備の熱絶縁工事

そもそも「絶縁」の意味は「流れない・通らないようにすること」です。

つまり熱絶縁工事とは、熱が通らないようにする工事となります。そのため、一般的にイメージしやすいのは住宅の内側に使用されるウレタン吹き付け断熱工事です。隙間を減らす気密化も同時に行うことができますので、この処理を行うことで、断熱性の高い建築物を作ることが可能になります。

熱絶縁施工技能士のまとめ

今回は、専任技術者になれる熱絶縁施工技能士についてご紹介しました。

1級技能士の資格は、10年間の実務経験を証明することなく専任技術者になることができますし、2級技能士の資格でも合格後3年以上の実務経験を証明することで専任技術者になることができます。建設業許可を取得・業種追加をしたい業者にはおすすめの資格です。

しかし、建設業許可は専任技術者以外でも様々な要件をクリアする必要があり、申請するためにも作成する書類は膨大です。

なるべく早く許可が必要な方は、自社で行うより、行政書士等の専門家に相談して進める方が結果的に早く許可を取得することができるでしょう。

なお、建設業許可は営業所を構えている都道府県に申請をすることになりますが、各都道府県によって審査基準が大きく変わります。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県で建設業許可の取り方を裏ワザも含めてまとめているので、ぜひご確認ください。

手続きに不安があり代行してほしい方は、行政書士など専門家への相談をおすすめします。適切なサポートを受けられ、よりスムーズに手続きを進められるでしょう。

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