
建設業許可を取得したいけど、会社を設立したばかりだから許可をとれないと思っている方も多いのではないでしょうか?
実は、会社を設立した直後でも、建設業許可を取得できる条件さえ満たしていれば許可を取得できる可能性があります!
このページでは、弊社代表が実際に会社設立した直でも千葉県で熱絶縁工事業の建設業許可を取得した方法などご紹介させていただきます。
会社設立すぐでもの建設業許可を!
まずは、会社を設立した直後で建設業許可を取得した時の相談内容等を紹介していきます!
<許可取得概要>
営業所所在地:千葉県
業種:千葉県知事一般建設業・熱絶縁工事業
<経営業務の管理責任者:候補者>
代表取締役(個人事業主5年)
<専任技術者:候補者>
代表取締役(1級熱絶縁施工技能者)
<相談内容>
Q:会社を設立したばかりでも、建設業許可は取得できるのか?
→これから会社設立する予定でも、会社設立後、建設業許可の取得条件をすべて満たしていれば、設立したばかりでも建設業許可は取得できます。
なお、会社設立後、履歴事項全部証明書が発行されるのに約2週間。その後、社会保険加入手続きに約2週間かかるので、どんなに早くても会社設立から1カ月程経たなければ建設業許可申請はできませんので設立タイミングは重要です。
Q:現在個人事業主で、これから会社を設立し建設業許可を取得しようと思っている。営業所所在地によって、許可が取れるケース・取れないケースがあると聞いたけどどうなのか?
→営業所の所在地によって許可が取れないということは無いです。しかし、建設業許可は営業所の都道府県に申請を行います。よって千葉県であれば千葉県へ申請しますし、東京都であれば東京都へ申請します。建設業許可を取得条件は全国一緒ですが、各都道府県によってそれを証明する書類が異なっています。
Q:資格について、施工管理技士は持っていないけど、大丈夫か?
→建設業許可を取得するために、「専任技術者」を選任する必要があります。この専任技術者になることができる資格はいくつもの資格が定められており、社長が取得している1級熱絶縁施工技能士も認められています。そのため、施工管理技士の資格がなくても大丈夫です。
Q:書類整理が苦手で、個人事業主時代の確定申告書(税務署印のある原本)はないけど大丈夫か?
→東京都や神奈川県では確定申告書(税務署印のある原本)が必要ですが、千葉県ではきちんと確定申告をして納税していれば、納税証明書で個人事業主だったとみてくれますので、建設業許可が取れる可能性はあります!
ここで、建設業許可を取得するための大きな3つの要件を確認しましょう。
- 経営業務に関わる方の中に、経営業務管理責任者を置く必要がある
- 許可を受けたい業種の専任技術者を持った方がいる
- 500万円以上の財産要件を満たしている
それぞれの要件をクリアした方法をご紹介していきます!
要件①:経営業務の管理責任者の要件をクリアする方法

経営業務の管理責任者の要件は常勤している取締役のうち、つぎのいづれかの要件をクリアする必要があります。
- 建設業に関して5年以上取締役(個人事業主)として経験のある者
- 建設業に関して5年以上取締役に準ずる地位(建設部長等)にあり、経営業務のある者
- 建設業に関して、6年以上取締役に準ずる地位があるものとして、経営業務を補佐する業務に従事した経験がある者
- 建設業に関して2年以上役員等として経験を有し、かつ5年以上役員又は役員に次ぐ職制上の地位にあるもの。さらに5年以上財務管理、労務管理、業務運営管理の従事した者を補佐としておくこと。
- 5年以上役員としての経験を有し、かつ建設業に関して2年以上の経験があるもので更に、5年以上の財務管理、労務管理、業務運営管理に従事した補佐役をおくこと。
建設業許可において経営業務の管理責任者でつまずくケースが一番多いです。5年以上の経営経験(役員経験)というのは、かなり高いハードルだからです。
今回の相談のケースでは会社を設立前に個人事業主として約5年経過していたので、「1.建設業に関して5年以上取締役(個人事業主)として経験のある者」がクリアしていました。
建設業に関して5年以上取締役として経験のある者の証明方法
今回初めて建設業を取得しようと思っているので、建設業許可がない個人事業主で取締役経験が5年以上営んできた場合、建設業を行っていた証明をしなければいけません。その証明方法は建設業に関する請負契約書、注文書+請書、請求書+入金記録といった書類の提出です。
▼必要書類の一例
必要書類 | |
---|---|
個人事業主の 経験 | ①確定申告書(受付印のあるもの) or 市町村発行の課税証明書 ※確定申告書が紛失かつ課税証明書が発行期間を過過ぎてしまった場合、②を1年ごとに2件 + ②工事請負契約書、注文書+請書、請求書+入金記録 (証明期間分:1年ごとに1件) |
まず、①の部分については、千葉県の場合は確定申告書を紛失してしまっても、市町村発行の課税証明書で認めてもらえます。そのため、直近5年間の課税証明書を用意してクリアすることができました!
その次に、建設業を営んでいた経験の証明としては、工事請負契約書、注文書+請書、請求書+入金記録などを証明します。下請け(2次や3次)で工事に入ることが多いとのことで、契約書や注文書ではスムーズに進まないと判断し、請求書+入金記録で証明を行いました。
書類整理があまり得意でないと言っていた通り、段ボールに手書きの複写式請求書が「どさっと」保管されていました。証明期間の5年分を一緒に探すことができました。
入金記録(通帳)は見つからず、銀行に問い合わせていただき取引明細が発行できたので、クリアできました。
千葉県の場合は1年ごとに請求書+入金記録のセットを1件でクリアできるので、一都三県の中では比較的クリアしやすいです!
これで、まずは、経営業務の管理責任者の要件はクリアです。
要件②:専任技術者の要件をクリアする方法

2つ目の要件である専任技術者は営業所(本店等)に常勤する技術者のうち、つぎのいづれかの要件をクリアする必要があります。
<一般建設業許可の専任技術者の要件>
- 定められた国家資格を持っている
- 定められた国家資格+資格取得後一定の実務経験がある
- 指定学科を卒業し、学歴に応じた実務経験がある
- 10年以上の実務経験がある
経営業務の管理責任者に次いで専任技術者もハードルが高いです。
今回は社長が1級熱絶縁施工技能士の資格を取得してたので、「1.定められた国家資格を持っている」をクリアしていました。
経営業務の管理責任者・専任技術者には常勤性も求められます
経営業務の管理責任者や専任技術者を選任する場合は必ず営業所に常勤させる必要があります。
そして、その常勤性は原則、事業所名称に申請会社が記載された「健康保険証」にで証明します。しかし、75歳以上(後期高齢者医療制度)の方、事業所名所が印字されていない健康健康保険証をお持ちの方、マイナ保険証に移行後に入社した方は健康保険証では証明することができませんので、下記書類が必要になります。
▼健康保険&厚生年金で常勤性を証明する方法
- 健康保険・厚生年金保険被保険者に関する標準報酬決定通知書
- 健康保険・厚生年金保険被保険者に関する資格取得確認及び標準報酬決定通知書
▼厚生年金関係で常勤性を証明する方法
- 厚生年金保険の被保険者記録照会回答票
▼住民税関係で常勤性を証明する方法
- 住民税特別徴収税額通知書(徴収義務者用)
- 住民税特別徴収切替届出※新規に認定する者に限り
▼法人役員の常勤性を証明する方法
- 直近決算の法人税確定申告書(役員報酬手当及び人件費等の内訳書)(年200万以上の役員報酬が確認できること)
▼所得税関係で常勤性を証明する方法
- 市長村発行の課税証明書+それに対応する源泉徴収票
なお、採用した直後に常勤性を証明するのは、下記3パターンしかないかなと思います。
- 健康保険・厚生年金保険被保険者に関する資格取得確認及び標準報酬決定通知書
- 厚生年金保険の被保険者記録照会回答票
- 住民税特別徴収切替届出
これらは手続きを行う中で、厳しくチェックされる項目なので注意しておきましょう。
最後に財産要件を確認していきましょう。
要件③:財産要件をクリアする方法

建設業許可を取る上であと1つ、申請者からの相談が多いのが財産要件です。
500万円の財産要件を証明する方法は次の2つの基準です。
- 自己資本が500万円以上あること
- 500万円以上の残高証明書を用意できるか
資本金を500万円以上しなければ財産要件を満たすことができないと思われている方が多いですが、資本金500万円=財産要件クリアではありません。
また、資本金を500万円以上にしても、財産要件を必ずしもクリアできるというわけではありません。
①自己資本が500万円以上あることを証明
自己資本とは、簡単にいうと財産から借金を差し引きした金額(返済義務のない資金)のことです。
今回のケースは会社設立時に資本金が500万円だったので、会社設立時の開始貸借対照表で自己資本が500万以上であることを証明できたので、特別追加書類なくクリアできました。
初回相談から様々な資料をご準備いただき、無事に建設業許可を取得することができました!
初回相談から建設業許可申請までは約1カ月半くらいだと思います。
①初回相談から会社設立までが約1週間
↓
②会社謄本ができるのに約2週間
↓
③社会保険加入手続き完了に約2週間
↓
④すぐに建設業許可申請
建設業許可を勝ち取る方法:まとめ
建設業許可を取得するためには、さまざまな要件を満たす必要があります。基本的な許認可であれば、有資格者がいれば取得できることも多いなか、建設業許可はかなりハードルの高い許可といえます。
なお、建設業許可は営業所を構えている都道府県に申請をすることになりますが、各都道府県によって審査基準が大きく変わります。千葉県で建設業許可の取り方をまとめているので、ぜひご確認ください。
手続きに不安があり代行してほしい方は、行政書士など専門家への相談をおすすめします。適切なサポートを受けられ、よりスムーズに手続きを進められるでしょう。